住宅ローンは、不動産屋を通さず自分で好きな金融機関と契約できます。
不動産屋の提携ローンは手続きの手間を抑えられる一方で、代行手数料がかかることや、金利の低い銀行を比較できないデメリットがあります。
住宅の打ち合わせに忙しく、ローンを調べている余裕がない方は、比較サービスの利用がおすすめです。
提携ローンが金利の相場より高くないか確認しておくだけでも、後々の後悔を減らせます。
金利0.1%の違いで総支払利息が100万円変わる可能性もあるので、今すぐあなたにぴったりな住宅ローンの金利をチェックしておきましょう。
住宅ローンを不動産屋は通さず自分でやる3つのメリット
住宅ローンは不動産屋を通さずに、自分で銀行を比較して申し込みができます。
自分でやるメリットは、以下の3つです。
それぞれを順番に解説します。
不動産屋経由の手数料が不要
不動産屋経由で住宅ローンを申し込んだ場合、住宅ローン代行手数料がかかるケースが大半です。
住宅ローン代行手数料とは、業者がローン手続きを行ってくれる代わりに支払う報酬です。
業者によって対応の範囲は違いますが、一般的に以下の内容を代行してくれます。
- ローン申込書類の準備
- 銀行への審査書類の提出
- 不足書類などの連絡・提出
- つなぎ融資の段取り
- ローン実行の日程調整
不動産屋経由で住宅ローンを申し込む場合、物件の内見や打ち合わせと並行して、ローン手続きを進められます。
わざわざ銀行に足を運ばなくても、不動産屋が金融機関との橋渡しをしてくれて楽ですが、手数料がかかるのがデメリットです。
住宅ローン代行手数料の相場は10万円ぐらいで、決して安いとは言えません。
不動産屋経由の手続きには住宅ローン代行手数料が必要なことを詳しく説明されず、後から諸費用として引かれているケースもあります。
少しでも諸費用を抑えるなら、住宅ローンは不動産屋を通さず自分でやるのがおすすめです。
金利が低い住宅ローンを比較できる
不動産屋を通さず自分で住宅ローンを申し込む場合、金融機関を比較して決められます。
業者の提携ローンは金利が高いケースもあり、自分に合ったローンを探すことで、返済額や利息を抑えられたり、団体信用生命保険の特約を自由に選べたりできます。
金利0.1%の差は大して変わらないと思われがちですが、住宅ローンは金額が高額で年数も長いため大きな差です。
借入額5,000万円・35年返済を例に、毎月の返済額や総支払額を見てみましょう。
金利 | 毎月返済額 | 総支払額 |
---|---|---|
0.6% | 13.2万円 | 5,545万円 |
0.7% | 13.4万円 | 5,639万円 |
0.8% | 13.7万円 | 5,734万円 |
0.1%の金利差では、毎月の返済額が2,000~3,000円違ってきます。
35年の総支払額は100万円近い差になるので、金利を比較するのはとても重要と分かりますね。
後から「しっかり調べておけばよかった」と後悔しないために、不動産屋経由の住宅ローンの金利が相場より高くないかは必ず確認しておきましょう。
返済計画やプランを銀行に相談しやすい
不動産屋経由で住宅ローンの手続きをする場合、銀行のローン担当者に相談する機会は少なくなります。
自分でやる場合は、申込書類の提出や審査結果の連絡などで金融機関とやり取りすることがあるため、相談できるチャンスはたくさんあるでしょう。
不動産屋の担当者が住宅ローンに詳しければ問題ないですが、知識が浅いと自分の希望する資金・返済計画とズレる可能性もあります。
住宅ローンのプランや返済計画の細かい部分を相談したいなら、直接プロの住宅ローン担当者に相談する方が的確です。
具体的に、以下の内容は銀行に直接聞いた方が早いこともあります。
- 毎月返済とボーナス返済の割合を相談したい
- 保証料の前払いと後払いはどちらが得になる?
- 10年後に300万円繰り上げ返済したら何年で完済できる?
不動産屋を通すと、提案された返済プランでそのまま契約になってしまうケースもあり、細かな相談がしづらいです。
最初から自分で銀行とやり取りしていると、意思決定がしやすくなります。
住宅ローンを不動産屋は通さず自分でやる3つのデメリット
不動産屋を通さず住宅ローンを自分でやることには、デメリットもあります。
順番に解説します。
審査・契約・実行の手続きに手間がかかる
不動産屋を通さずに住宅ローンをやる場合、審査・契約・実行などの手続きは自分主体で進めることが必要です。
住宅ローンの手続きは1回で終わるものではなく、いくつものステップがあります。
- 事前審査
- 審査結果の連絡
- 本審査
- 追加書類の提出
- 審査結果の連絡
- つなぎ融資の申し込みや実行
- 住宅ローンの契約
- 融資実行
少なくとも黒太字の4回は手続きの必要があり、面倒に感じる方も多いでしょう。
住宅ローンの事前審査は、申込書に必要事項を記入(ネットの場合はフォームに入力)して、本人確認書類などを提出すると完了します。
本審査は必要書類が多く、物件の書類の提出も必要です。
土地の決済や建物の中間金を支払う必要がある場合、つなぎ融資も発生してさらに手続きが煩雑に。
不動産屋経由の場合、物件の打ち合わせと同時にローンの申し込みも進められ、銀行とやり取りする回数を減らせます。
細かな書類や手続きが苦手な方は、ローン代行手数料を払ってでも不動産屋にお願いしたいと感じるかもしれません。
審査中に物件が売れてしまうことも
不動産屋を通さずに住宅ローンを申し込む場合、審査中に物件が売れてしまう可能性があります。
これからマイホームを建築するなら問題ありませんが、すでに完成している物件や中古物件の売買は要注意です。
- 土地の購入
- マンションの購入
- 建売り住宅の購入
欲しい物件があっても、事前審査が通らないと契約に進められないケースが大半です。
業者経由の場合、提携ローンの審査結果が出るまで仮押さえになる可能性もありますが、自分で手続きする場合は待ってもらえるか確認が必要です。
欲しい物件が売れてしまわないよう、ひとまず不動産屋の仮審査を受けて、並行して自分にぴったりの住宅ローンを探す方法もあります。
いずれにしても、売買の場合は速やかに住宅ローンの手続きするようにしましょう。
金融機関を比較するのが負担になる
不動産屋を通さず住宅ローンをする場合、自分で金融機関を比較する必要があります。
住宅ローンは金利の差をはじめ、以下のポイントを比較・検討しましょう。
- 金利タイプはどれにするか
- 金利が安いのはどこか
- 手数料や諸費用はどれぐらいかかるのか
- 自分の年収でいくらまで借りられるのか
- 団体信用生命保険の特約は必要か
銀行のホームページを複数見て、それぞれの項目を比較するのは大変です。
また、銀行によっては金利引き下げの条件が複雑で、自分がどれにあてはまるか分からないケースもあるでしょう。
住宅ローンについて調べる手間を減らすなら、住宅ローン比較サービス「モゲチェック」がおすすめです。
モゲチェックは自分にぴったりの住宅ローンをランキング形式で表示してくれるサービスで、無料で利用できます。
モゲチェック限定金利もあるため、お得に住宅ローンを借りたい方は「住宅ローン診断」をやってみましょう。
*提案結果内容に優遇金利が利用できる銀行が含まれていた場合のみのご案内となります。各銀行の審査の結果、優遇金利を利用できない場合もあります。優遇金利の適用金利は事前審査承認後に銀行からご案内します。
住宅ローンは不動産屋の力で通りやすくなる?
「住宅ローンは不動産屋の力で通りやすくなる」と言われますが、審査基準が変わることはほぼないでしょう。
ただ、不動産屋がローンを通るように努力してくれた結果、ローンが組めるようになる可能性はあります。
具体的に、以下のパターンです。
- 提携ローンの中で審査基準が違う銀行に審査を依頼
- 減額できるように住宅プランを調整
- ペアローンや収入合算を促される
不動産屋の提携ローンは複数ある場合、A銀行で落ちても審査基準の違うB銀行に申し込んで通るケースがあります。
また、借入金額が大きすぎる可能性がある場合、住宅プランを調整して申込額を下げたり、ペアローンや収入合算を提案してもらえるかもしれません。
不動産屋は住宅ローンが通る手段は考えてくれますが、銀行に交渉して不承認が承認に変わることはありません。
住宅ローンを不動産屋を通さず自分で申し込むステップ
不動産屋を通さずに住宅ローンを自分で申し込むときは、以下のステップがおすすめです。
順番に見ていきましょう。
①銀行の住宅ローンを比較する
不動産屋を通さず住宅ローンを申し込むなら、まずは住宅ローンを比較しましょう。
金利やプラン、諸費用などの条件が自分にぴったりの銀行を探すことが大切です。
1つずつ銀行の金利や条件を確認していくのは大変なので、住宅ローン比較サービスの利用がおすすめです。
「モゲチェック」は主要銀行を一括で比較できるため、銀行選びの負担を一気に減らせます。
モゲチェックの便利なところは、あなたに最適なローンを選定してくれるところです。
一般的なおすすめではなく、登録した情報から審査に通りそうな銀行を勧めてもらえます。
以下のサービスが無料で使えるので、銀行選びや返済計画の助けになります。
- 銀行ランキング
- 各銀行の審査に通る確率
- 返済額シミュレーション
- プロにメッセージで相談
金利プランや返済計画に迷ったら、プロに相談することも可能です。
モゲチェック限定の特別金利*もあるので、お得に住宅ローンを借りたい人は「住宅ローン診断」を受けてみましょう。
*提案結果内容に優遇金利が利用できる銀行が含まれていた場合のみのご案内となります。各銀行の審査の結果、優遇金利を利用できない場合もあります。優遇金利の適用金利は事前審査承認後に銀行からご案内します。
②事前審査の申し込みをする
融資を受けたい銀行が決まったら、事前審査を受けましょう。
事前申し込みの方法は金融機関によって異なりますが、ネットでできる銀行が増えています。
モゲチェックの住宅ローン診断を受けた場合、登録情報で事前審査の申し込みができる銀行もあります。
複数の銀行の事前申し込みが一気にできると省力化になるので、効率よく審査を受けたい方におすすめです。
③審査結果を不動産屋に伝える
自分で住宅ローンを申し込んだ場合、不動産屋の担当者に審査結果を伝えます。
不動産の売買や請負契約は、事前申込で承認がおりないと進められません。
物件が売れてしまったり、条件が変わってしまったりする前に、速やかに連絡してください。
中には、事前承認通知書の提出を求められる場合もあるので、必要であれば金融機関に発行を求めましょう。
不動産屋を通さず住宅ローンの手続きをするときによくある質問
不動産屋を通さず、自分で住宅ローンの手続きするときによくある質問をまとめます。
業者提携の住宅ローンを利用せず自分で銀行を選んでもいい?
業者提携の住宅ローンを勧められた場合でも、自分が選んだ銀行でローンを借りたいならその旨を伝えましょう。
特別な取り決めがなければ、不動産屋の提携ローンを利用しなくても問題にはなりません。
ただ、提携ローンの方が審査の流れややりとりがスムーズなことから、業者に好まれる可能性もあります。
人気のある売買物件の場合、すぐに提携ローンの事前審査を申し込む方が早いかもしれません。
ひとまず業者提携の事前審査を申し込んで、本審査は希望する銀行に出してもよいか確認するのがおすすめです。
住宅ローンの事前審査に通らないときの対処法は?
住宅ローンの審査には一定の基準があるので、以下の通りにくいパターンに該当しないか確認しましょう。
- 年収に対して申込金額が大きい
- 勤続年数が短い
- ローン返済やカードの引き落としに遅れがある
年収に対する申込金額は、一般的に6~8倍が上限です。
金額が大きいことが不安な場合は、申し込み金額を下げられるように不動産に相談したり、自己資金や援助金を用意したりする方法があります。
他にも、勤続年数や配偶者の有無、ローンの返済状況などが総合的な判断で可否が決定します。
金融機関によって審査の条件は違うため、1つの銀行で落ちたとしても別の銀行で通ることもあるので、2~3社の審査を受けてみましょう。
不動産屋を通さず住宅ローンをやることについてまとめ
不動産屋を通さず住宅ローンを進めると、銀行選びや手続きが煩雑になるデメリットがあります。
一方で、代行手数料が不要になったり、金利が低くなったりする場合があり、まずは提携ローンと他の銀行を比較してみましょう。
あまり金利や条件が変わらない場合は提携ローン、差が出る場合は自分で手続きするのがおすすめです。
自分にぴったりの住宅ローンを見つけて、賢いマイホームの購入を目指しましょう。