【タウンライフ未来総合研究所】注文住宅 土地予算「未定」が38.2%で最多 ─ 152,153件分析、検討早期層の規模が判明
タウンライフ未来総合研究所、注文住宅検討者の土地予算分布を構造分析。「1,000万円前後」15.8%・「1,000-2,000万円」11.3%が中核、都市圏は2,000万円中央値

タウンライフ未来総合研究所(タウンライフ株式会社)は、2024年4月から2026年4月までに自社運営の注文住宅マッチングサービス「タウンライフ家づくり」へ寄せられた有効問い合わせ152,153件を分析し、注文住宅検討者の土地予算分布および都道府県別中央値を発表する。
エグゼクティブ・サマリー
- 土地予算回答者の38.2%が「未定」 ─ 検討早期層の規模が定量化された
- 「1,000万円前後」15.8%・「1,000万円以下」13.8%・「1,000-2,000万円」11.3% が金額カテゴリの上位
- 三大都市圏10都府県の土地予算中央値はいずれも2,000万円 ─ 東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・大阪・兵庫・京都など
- 全土地予算回答者111,641件のうち、3,000万円以上の高額土地予算は約7%にとどまる
調査概要
| 項目 | 内容 |
| 調査対象 | タウンライフ家づくり問い合わせ |
| 調査期間 | 2024年4月1日 〜 2026年4月15日 |
| 有効サンプル数 | N=152,153(土地予算回答 N=111,641) |
| 分析手法 | 構造化属性データ集計(土地予算カテゴリ、住所都道府県) |
| 出典 | タウンライフ未来総合研究所調べ |
主な調査結果
1.土地予算「未定」が38.2%で最多 ─ 検討早期層が大きな存在感
注文住宅検討者の土地予算回答(N=111,641)を集計した結果、最も多いのは「未定」42,667件(38.2%)であった。次いで「1,000万円前後」17,651件(15.8%)、「1,000万円以下」15,364件(13.8%)、「1,000-2,000万円」12,658件(11.3%)、「2,000万円前後」8,247件(7.4%)と続く。
「未定」回答が4割近くに達することは、注文住宅検討者の中で土地予算をまだ具体的に決めていない検討早期層が大きな比重を占めることを示している。これは住宅事業者にとって「土地探しから一緒に伴走する」サービスの需要が大きいことを意味する。

*図1: 注文住宅検討者の土地予算カテゴリ別分布。*
2. 都市圏の土地予算中央値はいずれも2,000万円
都道府県別の土地予算中央値を集計したところ、サンプル数1,000件以上の都市圏10都府県(東京都、埼玉県、兵庫県、千葉県、愛知県、大阪府、広島県、京都府、宮城県、神奈川県)はすべて中央値2,000万円となった。
| 都道府県 | 中央値 | サンプル数 |
| 東京都 | 2,000万円 | 8,133 |
| 神奈川県 | 2,000万円 | 5,790 |
| 埼玉県 | 2,000万円 | 5,086 |
| 大阪府 | 2,000万円 | 4,838 |
| 愛知県 | 2,000万円 | 3,948 |
| 千葉県 | 2,000万円 | 3,810 |
| 兵庫県 | 2,000万円 | 2,808 |
| 広島県 | 2,000万円 | 1,660 |
| 宮城県 | 2,000万円 | 1,492 |
| 京都府 | 2,000万円 | 1,157 |
これらの都市圏は土地価格水準が大きく異なるにもかかわらず、検討者の希望土地予算は2,000万円ラインに集中している。実勢の土地相場と検討者の希望予算には地域によって大きなギャップが存在することが示唆される。

*図2: 都道府県別 土地予算中央値TOP15。*
考察 ─ 「2,000万円ライン」の心理的アンカー
本調査の結果は、注文住宅検討者の土地予算が地域差を超えて「2,000万円」という心理的アンカーに収束する傾向を示している。実勢の土地価格は東京と地方で数倍の差があるにもかかわらず、検討者が「土地に出せる金額」の上限イメージは全国的に2,000万円前後で形成されている可能性が高い。
国土交通省「令和8年地価公示」では2026年の住宅地地価が全国平均で2.1%上昇し、東京都は6.5%増を記録している。地価上昇が続く中、検討者の希望土地予算が2,000万円ラインに固着している構造は、「希望予算と実勢価格のギャップ」が年々拡大している可能性を示唆するものである。
これは住宅事業者にとって、土地提案時の予算交渉やスタディプランの設計において重要な示唆である。検討者の希望と実勢価格のギャップを埋める提案力が成約率を左右する。
業界へのインプリケーション
- 「未定」38.2%層への土地探しサポート機能の強化: 検討早期層へのコンシェルジュ機能で囲い込み
- 2,000万円アンカーを踏まえた予算交渉設計: 検討者の心理的上限を理解した提案
- 地域別の実勢価格との差分共有: 検討者教育による予算の現実化サポート
- 1,000万円台の土地情報強化: 検討者の中核帯(15.8%+13.8%+11.3%=40.9%)への対応
今後の展望
タウンライフ未来総合研究所では、本調査で確認された土地予算傾向をさらに深掘りし、続報「土地予算と建物予算の最適配分」「都道府県別の土地予算実勢ギャップ分析」「土地予算別の希望土地サイズ」などを順次発表する予定である。
データソース・参照
元データ: タウンライフ家づくり 問い合わせデータ
出典: タウンライフ未来総合研究所調べ
参照URL: https://town-life.jp/
タウンライフ未来総合研究所について
タウンライフ未来総合研究所は、住宅に関する情報発信を通じて、変革と前進を繰り返し次世代へたしかなバトンを渡す、人々へ住生活に関連する豊かさを提供することを目的とした研究機関です。