健全な広告配信への取り組み

デジタル広告に関するリスク対策の取組について

当社では、広告主としての責任と役割を認識し、デジタル広告の信頼性と透明性の確保、そして広告配信環境の健全化に向けた取組を推進しています。とりわけ、広告が意図しないサイトや不適切なコンテンツに表示されることで、企業の信頼性を損なうリスクや、広告費の不正流出といった課題が顕在化する中、総務省が令和7年6月に公表した 「デジタル広告の適正かつ効果的な配信に向けた広告主等向けガイダンス」 に基づき、リスク対策と社内体制の整備を行っています。今後も広告主として、社会に信頼される広告運用の実現を目指し、継続的に取り組みを強化してまいります。

ブランド保護と社会的責任への配慮

近年のデジタル広告配信においては、広告が広告主の意図しないWebサイトやコンテンツに表示されることで、企業ブランドの毀損や、広告費の不正流出といったリスクが高まっています。特に以下のようなリスクは、企業の信用や広告の費用対効果だけでなく、社会的信頼や情報流通全体にまで影響を及ぼす可能性があるため、慎重な対応が求められます。

■ ブランドセーフティ

「ブランドセーフティ」とは、企業の広告が反社会的、違法または不適切とされるコンテンツに表示されないようにするためのリスク管理のことを指します。たとえば、暴力的、差別的、偽情報を含むサイトやコンテンツに広告が配信されると、利用者からの信頼を損ねるだけでなく、企業のブランド価値にも重大な影響を及ぼします。

■ アドフラウド(無効トラフィック)

「アドフラウド」とは、自動プログラム(bot)による偽の広告表示やクリックを発生させることにより、広告主に不正な課金を発生させる不正行為のことです。こうした無効トラフィック(IVT:Invalid Traffic)は、広告費の流出のみならず、犯罪組織などへの資金流入につながるリスクも指摘されています。

■ 偽・誤情報や違法コンテンツの拡散

デジタル広告が意図せず、誤情報や著作権侵害、違法・不当なコンテンツが掲載されたメディアに配信された場合、その広告収入が不適切な情報の拡散を助長することになりかねません。


当社では、こうしたデジタル広告特有のリスクを十分に認識し、広告主としての社会的責任を果たすために、適切な配信環境の維持と情報の健全な流通への配慮をおこなってまいります。

当社の対策方針

デジタル広告におけるリスクへの対処は、一過性の取り組みではなく、企業としての持続的な責任と位置づける必要があります。当社では、総務省が公表した「デジタル広告の適正かつ効果的な配信に向けた広告主等向けガイダンス」の内容を踏まえ、リスクの把握・予防・改善を一体で行う体制を構築しています。本方針のもと、社内には広告配信に関するリスクを管理・是正する専任のチームを設置し、社内外の連携を図りながら、広告主として適切な運用を継続的におこなってまいります。

■ 体制整備

当社では、広告配信におけるガバナンス強化の一環として、社内における役割分担と責任範囲を明確にしています。特に、広告運用と品質管理を担う部署は、経営層と連携した体制のもと、全社的な情報共有と対応判断を可能とする構造を整えています。

・配信管理/チェック体制

マーケティング部 管理チームが、各アフィリエイターサイトおよび広告クリエイティブの定期巡回を行い、配信状況を確認・検証しています。

・外部ツールとの連携

Momentum(モメンタム)社のHYTRA DASHBOARD、Spider Labs(スパイダーラボズ)社のSpider AFと提携し、アドフラウド防止や違法サイト等への広告流出を防止しています。

これらのツールを通じて、広告が不適切なサイトに掲載されることを防ぎ、安心・安全な広告運用を維持しています。

今後に向けて

広告環境は日々変化しており、生成AIやコンテンツ自動生成技術の普及により、情報流通のリスクも複雑化しています。今後も、広告主としての責任を果たしながら、より高品質で信頼性の高い広告配信環境の実現を目指してまいります。